デスクトップとノートパソコンのマイニングって比較するとどうなん
一長一短あるぞ
デスクトップリグとノートを比べる
入手性
昨今、グラフィックボードの異常な価格高騰により、グラフィックボードを入手することが非常に難しくなった。筆者も鹿児島旅行の際に鹿児島から名古屋移動で帰宅する途中、20店ほどのパソコンショップ寄ったが、入手できたのは低性能なグラフィックボード2本だけだった。
その後地元のパソコンショップを定期的に回ったり、大須のパソコンショップ行ったりしたが、マイニングに向いているグラフィックボードを1本も見つけることができない、と言う状態に陥っている。
そんな時に筆者が目をつけたのは、RTX3080 laptopGPUを搭載した高性能ゲーミングノートパソコンだった。
ゲーミングノートパソコンは、その性能ゆえに、価格が非常に高価だ。しかし高価が故にグラフィックボードに比べて入手ははるかに楽だった。
筆者の場合、ゲーミングノートパソコンを入手してから、入手性に難があるグラフィックボードを入手することに頭を悩ますより、ゲーミングノートパソコンを格安で入手する事にリソースを割いた方が良いと言う考えに至った。
マイニング環境構築
デスクトップにGPUを増設していく従来のマイニングスタイルでは、入手したグラフィックボードに応じて環境を自身で整えていく必要がある。自作パソコンを慣れている人にとっては、これは簡単なことではあるが、今までパソコンを組んだことがないようなユーザの場合、パソコンを1から作ると言うのはかなりハードルが高いだろう。
当然何かトラブルが発生した際は、全て自分の判断によって問題を解決していく必要がある。またパソコンはマザーボードとメモリCPUグラフィックボードなどそれぞれのパーツ組み合わさってできているが、残念なことに相性問題が発生する。
特にマイニングの場合は複数のGPUを増設していくスタイルとなるため、エヌビディアとAMDのグラフィックボードの相性や、ライザーカードとグラフィックボードとの相性など、様々な相性が問題が発生する。
問題に対応するのはかなり難しく、相性問題が発生した場合には別のマザーボードを購入し別環境に移行させるといった判断が必要になることもある。このあたりは経験が豊富なある意味職人芸的な器用さと知識が要求される。
ノートパソコンの場合はそのマイニング導入が極めて簡単だ。ノートパソコンを購入し、Wi-Fiの設定とマイニングソフトをインストールしさえすれば、すぐにでもマイニングを開始することができる。所要時間は開封後は30分ほどあればいいだろう。
リグを自作する場合、マザーボードを開封し、ケースに取り付け、CPUをマザーボードにつけ、GPUグリスを塗布、CPUファンの取り付けを行い、メモリーを挿し、電源からケーブルをマザーボードに繋ぎ、購入してきたグラフィックボードをPCIスロット差し込む、もしくは、ライザーカードを差し込み、電源コネクターを挿し、SSDにOSをインストールし、といった1連の自作パソコンの自作作業を実施した後、Wi-FiやLANケーブルでインターネットに接続し、グラフィックボードのドライバをインストールし……といった風に実際に稼働するまでに結構な時間がかかる。
慣れた人でも2、3時間、初めて行う人は数日かかることも考えられる。
この間に相性問題など発生をすると、その対応に時間をされてしまう。まぁそれが楽しいのだが。
仮想通貨バブル崩壊の対応
当然のことながら、この仮想通貨はバブル状態である。もともと何の担保のない仮想通貨がこれだけの価値を持ってしまっているのは、もはや異常としか言いようがない。我々マイナーはグラフィックボードと言う担保を持っていると言う点が、直接ビットコインを売買する人たちに比べて強みである。
仮にビットコインバブルが崩壊した場合、マイナーはグラフィックボードを売却すれば、その損失を穴埋めすることができるので割と気楽である。
現在グラフィックボードの価格は、通常のおよそ3倍ほどの値段となっている。ビットコインバブルが弾けると非常に大量の中古グラフィックボードが市場に溢れかえることになる。その場合の買取価格はおよそ現在の4分の1以下の値段となるだろう。
またマイニングに合わせて購入したマザーボードや省エネCPU、メモリは捨て値で買い取ってもらうことになってしまうだろう。これらのパーツはグラボほどの価値はない。
そのため、直接仮想通貨をやりとりしている人たちよりは安全とは言えるのだが、やはりマイニングバブルが弾けたときのダメージは大きい。
ゲーミングノートパソコンの場合その性能が非常に高く、希少性が高いため、マイニングバブルが崩壊した後、手放す事は容易だろう。売却価格も比較的安定しており、メルカリなど個人売買を使用すれば、高額で買い取ってもらうことも可能だ。
コスト
ノートパソコンの場合、イニシャルコストが高いと言う大きな問題がある。例えば市場150,000円ほどでやりとりされているRTX3070と同等の性能を発揮するRTX3080laptopGPUを搭載したノートパソコンを購入しようと思うと、市場価格では250,000円以上する。
価格面ではグラフィックボードRTX3070の圧勝であるが、3070のみでマイニングすることはできない為、CPU、メモリ、マザーボード、OS、SSDorHDD、電源、ケース(リグ)といったパソコンパーツなどを購入する必要がある。パーツを購入していると結果的に、ノートパソコンの値段と近くなってしまう。
ただしデスクトップの場合、一度マザーボードCPUメモリなどを購入してしまえば、別のグラフィックボードを1本、2分、3本、と追加していくことができるので、マザーボードCPUメモリといったこれらのコストはGPUの本数によって分散されることになる。
半面、ノートパソコンの場合はGPUの増設ができないため、グラフィックボードの本数増やせるデスクトップタイプと比べると不利だ。
見えにくいコスト
リグを作成しているとSATAケーブル、電源ケーブル、ファン、CPUグリースといったパーツ、部品、消耗品のコストが案外度外視されている傾向にある。
ノートパソコンの場合、ノートパソコンの価格がすべてがあるため、そういった細かい金額に関して考えなくて良い。
減価償却
グラフィックボードが100,000円の値段を超えてしまうことが多くなってしまったため、確定申告ではグラフィックボードの減価償却を考えなければならなくなった。
グラフィックボードの減価償却期間は4年だとされているが、6年だと判断されることもある。これは税務署の判断によるところが大きい。
ノートパソコン場合、4年である。
故障
ノートパソコンの問題点は故障だ。もともとマイニングをするために設計されているパソコンがあればいいのだが、公式にマイニング対応を謳っているノートパソコンは存在するのだろうか。多分ないだろう。
ゆえにノートパソコンでマイニングを行うと言う行為は、いつ故障するかと言う恐怖に怯え続けることになる。なぜならばそのパソコンがいつ壊れるかと言う情報がなく誰にもわからないからだ。
ただノートパソコンでのマイニングは故障しやすいと言う噂はよく聞く。そういう意味で故障率はかなり高いと考えざるを得ない。
故障した場合、メーカー保証の期間では保証修理が可能なものなのだろうか。またメーカー保証が切れた後に故障した場合、どのような扱いになるのだろうか。筆者にもこの辺はよくわからない。
可搬性
デスクトップタイプのリグを組んでしまうと、移動する事は非常に困難となる。グラフィックボードが剥きだしてあるし、しっかり固定していないとPCIスロットに負担がかかってしまい、移動時にマザーボードにダメージが入ってしまうことも考えられる。なのでデスクトップタイプのリグの場合、移動は難しい。
ノートパソコンの場合、いつでもどこでも簡単に移動ができるのは強みだ。
UPS
瞬停など電源が遮断されるような事が起きると、UPSと言う装置が電源に組み込まれていないと、パソコンはシャットダウンしてしまう。多くのマイナーの場合、UPS装置を組み込んではいないだろう。そのため瞬間停電が起きるとパソコンは落ちてしまうことになる
ノートパソコンの場合、バッテリーを内蔵しているため、瞬間停電が起きてもパソコンが落ちる事は無い。
まとめ:一長一短である
デスクトップタイプのマイニングリグと、ゲーミングノートとの比較をしてみたが一長一短であることがわかった。
筆者の場合はどちらも使っていこうと思う。グラボが手に入ればリグを増設するし、ノートパソコンを安価で入手できるタイミングがあれば購入していくつもりだ。どちらにしてもかなりの費用が必要だが… 。
筆者の場合は貯金から全て出しているので良いのだが、仮想通貨の大暴落は容易に想像できるので、借金などをしてまでマイニングをする事は全くお勧めしない。あくまで趣味の範囲で留めておくのが良いと感じている。
仮想通貨暴落時の撤退のしやすさから考えても、ノートパソコンは結構オススメできる選択肢だ。ただ故障リスクがデスクトップリグと比べるとかなり大きくなるので、その導入に関しては覚悟が必要だ。あくまで自己責任と言うことだろう。
お勧めのゲーミングノートパソコン
RTX3080を搭載しているゲーミングノートは非常に高価。オススメはMSIゲーミングノートパソコンだ。楽天のアプライドで取り扱っているので楽天経済圏を使用してポイントバックすると言うのが最安の入手方法だ。
筆者は楽天経済圏をフルに活用し250,000位のこのパソコンを、215,000円ほどで手に入れた。現在2台購入しているが、追加購入を検討している。あと8台ほど購入しようかな。
ただ購入するならば早い方が良い。なぜならば近いうちに実施されるハッシュレート制限が実施されると、利回りが大幅に落ちてしまうことが考えられる。投資した金額を回収することを難しくないため大損してしまうので慎重に。
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